私は麗音さんの座っていたベンチに近づいて、格好とか滑稽とか気にせず深々と頭を下げた。
「ごめんなさい、私のせいなのにずっと逃げていて。あの日のことちゃんとお話したくて」
麗音さんは一瞬驚いたあと、すこし笑って「とりあえず座ろ」と言って自分の隣をとんとんと叩いた。驚いたのは私のほうだけれど、ずっと目の前に立っていても邪魔だと思い、ベンチに腰かける。
ふたりで話すことはあったけれど、そのあとには必ず蒼太くんがきて、3人で過ごして、私の隣にはふたりがいた。
今日はいない、今日はじゃない、また3人で並べることは永遠にない。
「あの日、私が蒼太くんに……」と私が話を切り出したところで麗音さんが「それ以上はいいよ」と私の声を遮った。
「俺も話したいことあったんだ」
麗音さんは私の前に一冊のノートを差し出して、「これ蒼太の日記」と言いながら私に渡してきた。
「ごめんなさい、私のせいなのにずっと逃げていて。あの日のことちゃんとお話したくて」
麗音さんは一瞬驚いたあと、すこし笑って「とりあえず座ろ」と言って自分の隣をとんとんと叩いた。驚いたのは私のほうだけれど、ずっと目の前に立っていても邪魔だと思い、ベンチに腰かける。
ふたりで話すことはあったけれど、そのあとには必ず蒼太くんがきて、3人で過ごして、私の隣にはふたりがいた。
今日はいない、今日はじゃない、また3人で並べることは永遠にない。
「あの日、私が蒼太くんに……」と私が話を切り出したところで麗音さんが「それ以上はいいよ」と私の声を遮った。
「俺も話したいことあったんだ」
麗音さんは私の前に一冊のノートを差し出して、「これ蒼太の日記」と言いながら私に渡してきた。



