──ただ、大好きだった。





胸にぽっかりと空いた穴、底知れない喪失感はきっと消えてくれない。きみに会いたい、それだけなのにどうして叶わないのだろう。





朝の目覚めは最悪だったけれど、今日の目覚めは清々しくて、ちょっと寂しかった。

ハンガーにかかっているブレザーとスカート、ネクタイ、ブラウスを手に取って身に纏う。




365日×3年。毎日は着ていないからそれよりはすくないけれど、何度も着た制服を着てリビングに向かった。

高校生として朝を迎えるのも、最初は硬かったのに柔らかくなった制服を着るのも最後なんだ、と思うとどうしてかわからないけれど、無性に寂しくなる。





昨日までずっと雨が続いていたのに急に晴れた朝の空は水色で綺麗で、鳥のさえずりとカーテンから差し込む朝日に祝福されているようだな、と思う。