俺の前では泣いてもいいよ。【修正中】

正直なところ、ひとりで過ごすのは中学生以来だから違和感があるけれど、みんな私をいないものとして扱っているし、それぞれの受験で忙しく私を構っている暇なんてないだろう。

変に気を遣う必要は、私が思うよりなかったのかもしれない。もう遅いけれど、そう思う。



たまに「裏切り者」「実は陰キャ」「猫かぶり」と文句が聞こえてくるけれど、受験のストレスを私にぶつけているのかな、くらいに思っておく。

変に話を合わせたり、顔色を見たり、悪口を聞いたりするくらいならひとりのほうが楽なのかな、なんて思うようになっている。




私の憂鬱を作っているのは学校でも勉強でもない。あの逃亡劇から約２週間が経っているけれど、彼はあの日から姿を現していない。

いつも通りの場所に行くけれど、一向に現れないし、連絡もないまま２週間が経過した。