俺の前では泣いてもいいよ。【修正中】

『俺は親がいれば幸せなんだと思ってた。でも親がいても満足はしないんだな……』


きっと私が望んでいるような、可愛くてみんなに心から好かれる子になったとしても、私が望む環境になったとしても、またほしいものができるのだろう。

環境が当たり前になってまた新しいものがほしくなるんだろう。だからきっと100パーセント満足の世界はない。



いまの環境をいまの自分をすきになる方法ってなんだろう。









「そういうことだったのね……」

ずっと真っ白だった私の進路調査票を見た先生は納得して「うん」と頷いてくれた。私はその表情を見ただけで安堵が生まれて、「ありがとうございます」と頭を下げる。




「前から考えたの?」
「前からの夢でした。父がずっと勧めてくれてて、私は絶対この夢叶えたいなって思ってたんです」