「私、大学に行きたくない」
珍しく休みだったお母さんに覚悟を決めて、話しかけて。心臓がバクバクしていて、こんなに緊張したことはないんじゃないか、と思うほど心臓が高鳴りしていた。
テレビに向けられていた視線が私に向けられた、その驚いた顔を見てまた加速する心臓。
「……え?」
「私がやりたいことは大学に行ってもできない」
「愛結?受験どうするつもり?」
「センター試験はキャンセルしようと思ってる、お金は返ってこないから私がお母さんに返す」
私は受験したくない理由をずっとずっと考えていた、どうして大学の話をする度に胸が裂かれたように苦しくなるのか、考えていた。
本当はずっと答えがわかっていたけれど、見ないふりをしていたんだと思う。



