俺の前では泣いてもいいよ。【修正中】

袖をまくって見せてくれたのは右腕には、青アザと深く切れた傷、そしてタバコのかたちをしたまん丸の火傷が残っていた。

私は何もされていないのに、見ているだけで胸が痛くなるほどの傷たちが彼の身体に、そして心に残っていた。




「自分の親に死ねって言われて、出ていけ、産まなきゃよかったって暴言吐かれた。最初はなんでって思ってたのにだんだん自分が悪いって思うようになった」
「……うん」

「捨てられたあとは児童養護施設に入って、そこから学校に通ったけど、友達だったやつに裏切られて、お前みたいにいじめられた」





最後まで聞くって決めたのに、「うん」すらも言えなくなるほど苦しい話で。




「毎日お腹空いてた……痛かった、他のやつが羨ましかった、ふつうにご飯が食べられて、愛されて、遊びに行ける、ごくふつうのことがずっと羨ましかった」




「死ね」「消えろ」「目障り」言葉だけじゃない、火傷、蹴り、ビンタ。

私が赤の他人に言われて、毎日言われ続けて、され続けて、心が壊れてしまうくらい苦しかった。