俺の前では泣いてもいいよ。【修正中】





「愛結、お願いね〜!!!」
「うん、まかせて!」

「みんな、用事あるときは愛結がやってくれるんだって〜!」
「ええーっ、そーなの?」

「そうそう、愛結は部活もないし、暇だから」
「じゃあ、あたしたちもお願いしたいなあ」

「愛結ならやってくれるでしょ!優しいもん!」
「私たちも用事あるから帰っていい?」




正直、圧倒されてしまって、何も言えなかった。咲優の一言でみんなの意思が変わってしまって本当は焦っていたけれど、選択なんてひとつしかない。


すこし外に出ただけなのに、じわりと滲む汗、上からの直射日光と下のアスファルトから上がってくる熱。

中庭は日当たりも良く、かなり暑くて、太陽が肌を焦がして、身体にも手のひらにも汗が滲む。


とくに身体が強いわけじゃない私は、一瞬で体調を崩す。外に長時間いられない夏、すぐに熱中症を起こしてしまう夏、夏バテ気味で体調が優れない夏は苦手だ。