俺の前では泣いてもいいよ。【修正中】

「何でもないよ、ただ過去って消せないんだなって思っただけ」


私はスマホの電源を切ってカバンにしまって、弱々しく笑った。きっと笑えてないと思うけれど、重い雰囲気にしたくないから平気な顔をして、べつに気にしてないよって伝えたかったから笑った。




「もう大丈夫だよ、ほんとくだらないよね、私は嘘つきだから言われても仕方ないんだけど」




自虐でもいい、つらくてもいい。今日はクリスマスイブ、私の問題に付き合わせたくない。

へへ、といつもみたいにヘラヘラ笑う。泣きたいときは笑えばいい、苦しいときは笑えばいい。




でも、



「笑うのやめれば?」

私の笑い声を遮って、蒼太くんが低い声で言い切って、力強い目が私を捕まえる。私も目を逸らせなくて上を向いてそのひとみを見つめ返す。