俺の前では泣いてもいいよ。【修正中】

「そうなんだ」


え、バレなかった?と思ったけれど、「なんて言うと思った?」という声が聞こえてきて顔を上げる。





「お前さあ、そんな顔できて誤魔化せると思ってんの?」
「……なっ……」



腕を引っ張られて、近くにあったベンチに座らせられた。冷たくなったベンチが脚に当たって、冷気が顔を刺激する、もう冬だということを伝えてくる。

秋が終わって、冬を迎えて、もうすこし我慢すれば春が来て卒業だった。



どうしていまだったのだろう。あまりにも運が悪い、どうして3年以上経ったいまなのだろう。




「その顔で動いたら倒れるぞ」
「そんなにひどい?」



間髪入れずに「うん、ブッサイク」と言ってくる蒼太くんは私に気を遣っていない。