俺の前では泣いてもいいよ。【修正中】

顔を覗き込まれて、「どうした?」優しい声が私の中に落ちて、優しくしないでほしい、中途半端に優しくしないでほしいと思ってしまっている。

いま、私の味方はひとりもいない、ひとりもいらない、みんな私を貶せばいい。



優しくされたらその分期待してしまうし、とくに脆くなっている今日、優しくされたらその優しさに甘えてしまうからやめてほしい。





「あ、昨日寝すぎちゃって、でも大丈夫だよ」


笑う、精一杯笑った。いつも通り目を細めて、口角を上げて、ちゃんと目を合わせて笑った。

笑っていれば何事も丸く収まって、人に不快感を与えなくて、いつもの私でいられて、平穏な毎日を送ることができる。



笑っていればなんとかなる、泣きたい気持ちも、悲しい気持ちも、苦しい気持ちも笑顔の中に隠すのが、一番楽な方法だった。