俺の前では泣いてもいいよ。【修正中】









「愛結もそう思うでしょ?」
「……え?」

「だから、あいつうざいよねって、仕切ってんなって思わない?」



咲優たちが指さしたほうにはメイクも濃くて、スカートも短い人たちがいる。

スクールカーストは一番上で、ヒエラルキーで言えば一番尖って狭いところにいて、大きな権力を持っている。

何か決めるときは必ずみんな従っていた。


従わないと自分の身が危ないから、みんな従っているけれど、学校のこういうところがめんどくさいな、と私は思う。




「……まあ、私たち勝手に決められちゃったからね……」



嫌だな、と思っても本当のことなんて言えないから、私はこうして当たり障りない言葉を発する。


暗い雰囲気をかき消すように、すこし笑ったけれど、あまり笑いすぎるともっと雰囲気が悪くなると知っているから程々に笑う。




いつもは業者が来てやってくれるけれど、今日は来られなくなったため、中庭清掃を私たちのクラス数人でやることになった。

放課後掃除をするだけの話なのに、どうして悪口を言う必要があるのか私にはわからない。


うん、と言ってすこし動けば終わる話だと私は思うのに、そうすればみんな満足すると言うのに、どうして話を大きくしたがるのだろう。