顔をジロジロ見ていると急にこっちを向いた彼とバッチリ目が合って、急いで逸らしたけれど、「なんだよ」と言われてしまった。
はい、と渡されたスマホは何も変わっていないけれど、ロックを解除してからいつもと違うことに気がついた。
ぱっと彼を見たけれど、すぐに逸らされてしまって何も言えなかった。
「え、あの……」
「文句ある?」
「ないです……」
「結構、ないと不便なんだよ」
「そうだよね」
「麗音のは持ってるくせに」
メッセージアプリに追加された蒼太くんを見るとむず痒いというか、不思議な気持ちが私の中に生まれる。
私も困っていたし、不便だとは思っていたけれど、自分から連絡先を交換しようと言えるほど勇気のある人間ではない。
麗音さんが通う大学と私が通う高校は割と近く、会うことも多々あり、自然と交換したという流れなのに、どうして不機嫌そうなのだろうか。
はい、と渡されたスマホは何も変わっていないけれど、ロックを解除してからいつもと違うことに気がついた。
ぱっと彼を見たけれど、すぐに逸らされてしまって何も言えなかった。
「え、あの……」
「文句ある?」
「ないです……」
「結構、ないと不便なんだよ」
「そうだよね」
「麗音のは持ってるくせに」
メッセージアプリに追加された蒼太くんを見るとむず痒いというか、不思議な気持ちが私の中に生まれる。
私も困っていたし、不便だとは思っていたけれど、自分から連絡先を交換しようと言えるほど勇気のある人間ではない。
麗音さんが通う大学と私が通う高校は割と近く、会うことも多々あり、自然と交換したという流れなのに、どうして不機嫌そうなのだろうか。



