俺の前では泣いてもいいよ。【修正中】

この中に含まれた本当の思いを汲めたわけではないけれど、なぜか心に響いた。



「草いとか思った?」って聞かれたけれど、ブンブンと首を縦に振る。いま空にカメラを向けてシャッターを切ると、さっきと違う写真がスマホの中に映るのだろう。

見比べると、ぜんぜん違うのだろう。雲の位置、空の細かい色、と一秒一秒形を変えているのだろう。




「いいこと言うね、たまに」
「一言余計」





自分のブレた写真を見つめる。スマホのカメラは性能もいいし、綺麗に撮れるはずなのに、センスがなくて綺麗な写真は撮れなかった。

そもそもひとりでいるときは空にカメラを向けることなんてないけれど、もし向けて、この写真が撮れたら間違いなく消していた。