次の日の朝、私は熱が出た。

昨日、あまりにもいろんなことが起こり過ぎたせいで...
頭が重く、体がだるい。

リビングに行くと、黒の短パンを履いた上半身裸の健兄が冷蔵庫の前で牛乳を飲んでいた。

私は平然を装い、

「おはよ」
と、言った。

「おはよ、あれ?凛顔赤くない?」
案の定、健兄にバレた。

「えっ?気のせいだよ、健兄が、そんな格好でいるからだよ?」
と、可愛らしく言ったのに、

「は?見慣れてるだろ?
はい、体温測って」
そう健兄が体温計を差し出してきたので、仕方なく測った。

ピピピッ

「何度?」


「平熱だった」


信用してもらえず、体温計を健兄に奪われた。

「へー、凛の平熱って37.5度もあんの?」


「あーうん、最近そうなんだよね...」

「ふーん、主治医の唯斗君に確かめるわ」
そう言って、携帯を取り出した。