2人で 激しく泣いた後は

お互いに ちょっと恥ずかしくて。


「葉月って 泣き虫だなぁ。」

「はぁ?どの口が 言う?」

「ヘヘッ。でも 泣くと お腹空くよね?」

「そぅお?私 お昼 ちゃんと食べたもん。」

「えーっ?そう言えば 葉月 少し 太った?」

「うそっ?私 食べ通しなの… こっちに来てから。」

「なんでー?感傷旅行なのに?」

「だって… ラウンジに 美味しい物 たくさん あるんだよ?つい 食べちゃうでしょう。無料だし…」

「ハハツ。葉月の そういう所が いいんだよなあ…」


俺達にとって 忘れられない 旅行…


「俺 帰りの航空券 買ってないんだ。日曜に帰ろうよ。」

「奏斗 軽いー!だーめ。明後日には 帰ります。」

「せっかくなのに?つまんないじゃん?」

「奏斗が 勝手に 私の実家に 電話するから。お母さん 心配してるんだよ?」

「俺だって 心配だったんだもん。仕方ないじゃん。じゃ 土曜日に お土産持って 挨拶に行くか?葉月を 俺に下さいって…」


どさくさに紛れた 俺のプロポーズを

葉月は 少し呆れた顔で 頷いてくれた。