昼休み。

図書室のドアをガラリと開けると、エアコンの涼しい風が外に一気に逃げた。

手にはノートとペンケース。

ホラー関連の本がずらりと並んでいる闇の深そうな本棚の前に立つ。

「どれがいいかな?」

小声でマリアが問いかけてくる。

「この本はどうかな?」

私は真っ黒な一冊の本を棚から取り出す。

どうやら幽霊や、その目撃談に関する本のようだ。

中身を開くと、心霊写真などが載っている。