水城くんからミサンガをもらってから数日。


あのミサンガは今日もつけてた。


スマホのストラップを揺らしながらいつものように浜辺へ向かった。


今日も暑いなあ。


髪を結んできてよかった。


額に滲んだ汗を拭いながら歩いていると、向こうから人が歩いてくるのが見えた。


……誰だろう、いつもならめったに人に会わないのに。


その誰かとの距離がだんだん近づいてきて、それは同じ歳くらいの女の子だと分かった。