水城くんの顔を見ようとした時、わたしは急に視界を塞がれた。


一瞬何が起こったのか分からなかった。


「…………」


気づいた時には、わたしは水城くんの腕の中にいた。


「水城く……」

「織原さんはもう俺たちの仲間だよ」

「……っ」


「いていいのかななんて思わないでよ。俺も笠岡も櫛宮も、織原さんと仲良くしたいと思ってるよ」


耳元で聞こえた小さな声。


その声が紡いだのは、どこまでも優しい、暖かい言葉だった。


ああ、そうか。


君が輝いているのは……暗くなる前に見えるいちばん星みたいに、誰よりも先に進む道を照らしてくれるからなんだね。


わたしは水城くんの腕の中で、こっそり泣きそうになった。