そんな……。


智也、なんで言ってくれなかったんだよ。


親友じゃなかったのかよ。


なんでも話してくれてたんじゃないのかよ。


「智也……? 智也、返事しろよ!」


返事があるわけないと分かっていても、名前を呼ばずにはいられなかった。


智也の死を、受け入れられなかったんだ。


みんな泣いていたけど、泣いてしまったら智也の死を受け入れたことになりそうで、俺は泣くことができなかった。


それからしばらく、俺は抜け殻と化していた。


学校に行く気にもなれず、サーフィンも智也のことを思い出してしまいそうでできなかった。