【千尋side】


俺には、誰よりも大切な親友がいた。


中2の時。


「千尋、一緒に帰ろうぜ!」


「智也」


親友の名前は智也。


明るくて、いつも俺を笑わせてくれた面白い奴だった。


同じクラスになってから仲良くなるまで時間はかからなかった。


サーフィンも、智也の影響で始めた。


それまで話したことがなかったなんて嘘みたいに仲良くなれて、大人になるまでずっと親友でいられるんだと思っていた。


一緒に遊んだり、サーフィンの大会に一緒に出たりもした。


ところが、楽しい毎日はすぐに終わった。