花野くんの溺愛は密室で。

大きな手を私の頭の上に置いて笑ってくれたから、涙が出そうになるくらい幸せだった。



この姿は私しか知らない、私の特権だ。

前ここにいることバレたらどうするの、と聞いたとき、「バレたらバレたとき考えよ」「ハラハラもあったほうがなんか楽しくない?」と言っていた。


となりにいるだけでうれしいし、幸せだと思える人。そんな彼と過ごせるお昼休み、彼の一番近くにいられるお昼休みは一番特別な時間だ。




「なにぼーっとしてんの?」
「ちょっと考え事してた」

「バーカ」
「バカ?!」

「俺と話さないの?俺は話したいのに?」



やっぱりやっぱりずるい。表情をコロコロ変えるなんてずるい。だけど、すき。