キイッ… 「え」 「音、出しちゃダメだから」 私が押し込められたのは伊吹のお布団…なんて妄想も虚しく、ただの掃除用具ロッカーのような箱だった。 私では少女漫画のヒロインにはなれませんでした。無念… 「天野伊吹ー、水内侑利ー…ってお前ら、何でこんなにいっぱいいるんだよもう点呼始まってんぞ」 伊吹が部屋の鍵を開けに行き、キリちゃんが部屋に入ってきた。 私はロッカーのわずかな隙間から室内の様子を伺って。 (由紀は…?トイレにでも隠れたのかな)