「友理奈ちゃん、今帰りかい?」



リビングのソファに座っている時に声をかけてくれたのは、ヨネさん。



「ヨネさん!今、帰ってきたところなの」



ヨネさんに会うと落ち着く。



黒崎家の使用人の中で唯一、私のことをちゃん付けで呼んでくれるのがヨネさん。



そんな何気ないことが嬉しいんだよね。



私は元々、お金持ちじゃないからお嬢様と呼ばれるのも慣れない。



冬夜くんが御坊ちゃまなのは分かるけどね。



「そうかい。おかえり」



「ただいま」



せっかく、ヨネさんに会ったことだし.....



冬夜くんの言っていたこと聞いてみようかな?



「....ヨネさん、今から変なことを聞いてもいいですか?」