「ありがとう、母さん」
「海外まで行くとは驚いたが、お前らしいな。最高峰の舞台でやれるだけやってこい。成長した冬夜と再会できること楽しみにしてるぞ」
「.....あぁ。父さんをびっくりさせるくらい成長して帰ってくるよ」
親子では長い言葉はいらない。
心で通じ合っているものがあるからだ。
「じゃあ私達は先に行ってるから。あとは2人の時間を過ごしなさいね」
そう言って美織さんと和臣さんはこの場を離れた。
私に気を遣ってくれたんだと思う。
冬夜くんとお別れする時間をくれた。
この場所には他に人がいなくて、私と冬夜くんの2人だけ。
お互いの気持ちが伝わってきそうなくらい、静かな空間。



