──1時間目が始まっても羽柴くんは戻ってこなかった。
きっとあの教室で泣いているんだと思う。
だけど、フッた私が後悔しちゃ駄目だ。
苦しいけど、辛いけど、今は放っておくのが1番いいんだから。
そう思いながら授業を受けた。
だけど全く集中はできなかった。
それから羽柴くんが戻ってきたのは3時間目のことだった。
泣いて腫れてしまった目を冷やしていたんだと思う。
ほぼ元通りになっていたけど、私にははっきりと分かった。
頬に涙を伝った痕があること、少しだけまだ腫れている目。
彼がおもいっきり泣いたのだと分かってしまった。
私といる時は罪悪感を感じさせたくなくて、我慢してくれていたんだ。



