男子と楽しく話している羽柴くんのところへ、一直線に向かう。



「...羽柴くん」



いきなり会話を遮断して声をかけた私に男子達は驚いていた。



.....羽柴くんを除いては。



「俺に用がある....んだよな」



きっと彼は分かっている。



「うん。ちょっといいかな?」



「あぁ。じゃあちょっと抜けるから悪いな」



周りにいた男子達に挨拶をして、私と共に羽柴くんは教室を出た。



昨日、羽柴くんと共に来た社会科準備教室へ向かった。



「.........」



「...........」



お互いに一言も発さずに。



まるで2人の想いが伝えあっているような。



気持ちが通じ合っているかのような感覚になる。