そう言って座っていたベンチから立ち上がる。
写真スポットに行くと、スタッフの方が来てくれて撮ってくれることになった。
私のスマホのカメラで撮ってもらう。
「それじゃあ撮りますね~」
とスタッフさんが言った瞬間、私の肩がグイっと引き寄せられた。
「と、冬夜くん!?」
「驚いてるとその表情が写真に撮られちゃうよ?」
そう言われてスタッフさんがシャッターを押すためのカウントをしていることに気づいた。
カウントがギリギリだったので慌てて前を向いて笑顔を作る。
「はいチーズ!」
カシャッという音とともに、思い出の写真ができた。
きっと私の表情は誰より幸せそうな緩んだ顔をしているだろうな。