だから私が出ていく時間とは合わないんだ。



そのため冬夜くんと一緒に登校したことは高校生になってからはないかな。



放課後は生徒会があって忙しいし、受験生だから学校に残って勉強してることもある。



だから放課後は帰宅部の私とは帰れないことが多い。



冬夜くんは遅くまで学校にいて、家に帰ってくるのも遅い。



たまに美織さんや和臣さん以上に遅い時もあるから、心配になる。



「いつも俺とはすれ違いだもんね。友理奈、寂しくない?」



「...寂しいけど、私だって分かってるよ。冬夜くんがすごい忙しいってことは」



冬夜くんがどんな進路に進むのかは知らない。



だけどきっと賢いところへ行くはずだから、たくさん勉強しなきゃいけないことも。



私の寂しいっていう一時の気持ちだけで冬夜くんの大切な時間を奪いたくない。