改めて見渡すと、室内もかわいく装飾されていた。
色とりどりの風船に、バルーンアートで私の名前のローマ字で飾られていた。
これもみんなが事前に準備してくれていたんだよね。
私だけのために、私が喜ぶために。
「友理奈ちゃんも帰ってきたことだし、始めましょうか。じゃあみんなグラスをもって」
テーブルに座ったのは私と冬夜くんと美織さんと和臣さん、ヨネさん。
使用人の方達はべつのテーブルを囲んで座っている。
「それじゃあ、かんぱーい!」
私と冬夜くんは未成年なので、グラスにはジュースが入っている。
グラス同士を軽くぶつけて乾杯する。
なんだか大人になったみたいで、嬉しいな。