床に落ちたテープを見て、さっきの音はクラッカーが鳴ったものだと理解した。
徐々に状況を理解してきて、涙腺が緩くなってきた....。
「皆さん....ありがとうございます....!」
お辞儀をした途端に、涙がはらりと溢れた。
最初で泣くのだけはやめようと決めていたはずだったのに。
やっぱり我慢できなかった。
「こらこら友理奈ちゃん、泣くのはまだ早いわよ?」
泣いてしまった私の頭を美織さんが撫でてから、テーブルの方へ案内された。
その手は本当の母のように温かかった。
「ほら!これが今日、友理奈ちゃんのための料理よ」
そう言われて顔を上げて、テーブルを見るとたくさんの豪勢な料理が並んでいた。



