黒崎家のおかげで私は施設に行かなくて済んだ。
今だって今までだって何不自由ない生活を送らせてもらってる。
その裏には冬夜くんの並々ならぬ想いがあったんだ。
「どうして、そこまでしてくれたの?」
冬夜くんからしたら私なんて知らない存在のはずなのに。
ただ両親を事故で失った可哀想な女の子でしかないはずなのに。
初めて会った女の子に1日で引き取りたいと思うほど情が湧くものだろうか?
「それは大人になってからって言ったでしょ?」
話の流れで聞けるかと思ったけど、駄目だった。
「いい加減に教えてくれてもいいのに」
この話は何年も前から気になってるのに、一向に冬夜くんは教えてくれない。



