だから、一緒に帰れることは貴重。



「じゃあ帰ろうか」



「うん!」



一瞬でウキウキした気分になって、テンションが上がる。



今日はいつもよりたくさん冬夜くんに会えてる気がする。



上半期は冬夜くんは生徒会だから忙しい。



下半期は受験生としての勝負だから忙しい。



同じ高校生になれたけど、きっとすれ違いの1年。



寂しいけど冬夜くんの将来を左右する年。



絶対に邪魔になるようなことはしたくない。



私には想像できないけど、冬夜くんには周囲が期待してる。



和臣さんが築いた黒崎コーポレーションの後継者として。



誰よりも期待しているのが父親である和臣さんだってことを私は知ってる。