「はぁ?じゃねーし!
どう見ても綾那ちゃんはつっちーだけ特別扱いしてんじゃねぇか!」

「……そうかぁ?」

「そうだよ!ってか気づけよ!」


…っていうか、それ言うならつっちーもそうだよなぁ…
つっちーが女子と話すことなんか、ここ最近ずっとなかった。
さっきだって、綾那ちゃんのために嫌いなあの子と一緒に帰っちゃうくらいだし、今日も綾那ちゃんと仲直りしてからのつっちーのご機嫌加減は半端ない。
ここまで機嫌いいこと、普段あるか?…初めてじゃねぇ?

…やっぱ、つっちーも綾那ちゃんのこと好きなんかな。
や、たぶん好きだよなぁ。

好きだけど隠してるか、好きと自覚してないか…
…つっちーの場合、どっちの可能性もあるよなぁ…

ってかつっちーの恋愛経験がまじでなさすぎて予想ができねぇ!!


「……つっちーはさ、綾那ちゃんのことどう思ってんの?」


俺がそう聞くと、つっちーは呆れた顔で俺を見たけど、小さくため息ついて少し考え始めた。


「……しいていうなら、母親的な?」

「・・・はぁ?」


なんだそれ。意味不明。
母親って、なんだそれ。