「犯したい」 綺麗な顔が、私をじっと見つめてそう言った。 放課後の教室、二人きり。 夕日が私たちをからかうように、茜色で包み込む。 「……そのつもりじゃなかったけどね?」 その手は私の顎をやさしく持ち上げ、 その指はぬるりと愉しそうに唇をなぞり、 その顔はだんだんと近づいてくる。 もう1cm先には、君の艷やかな、唇。 今にも飛び出しそうな心臓をおさえ、 私は息を吸って────……