記憶シュレッダー

塾に好きな人がいると言っていた由香里は、昨日も気分よく出かけていった。


しかし少し時間が早かったようで塾の教室で男子生徒と2人きりになったようだ。


その男子生徒というのが、由香里の好きな相手だった。


その人は由香里と世間話をして時間を潰した。


由香里にとってはすごく幸せな時間だったという。


でも、その幸せはほんの10分ほどしか続かなかった。


他の生徒が教室に入ってきたのだ。


それは見たことのない女子生徒だった。


女子生徒は彼の姿を見るなり近づいてきて、なれなれしく会話をし始めた。


話しを聞いてみると、2人は同じ高校で、しかも同じクラスだと言う。


彼の方はどうかわからないけれど、女子生徒の方は明らかに彼に気がある態度だったらしい。


「その子すごく美人で、あたしなんて絶対にかなわない」


由香里はそう言い涙をぬぐった。