記憶シュレッダー

「ほら見て? あたしが受けるのはF高校だよ? 判定結果はA」


「嘘でしょ、なんで!? まさか、テストを受ける直前で志望校を変更したの?」


「そんなことしてないよ? どうしたの由香里?」


あたしは眉を寄せて由香里を見つめる。


今日はなんだか由香里の様子がおかしい。


「あたしも、敦子の第一志望は由香里と同じだと思ってたけど?」


蒔絵の言葉に今度はあたしが目を丸くする番だった。


どうしてみんなそんな勘違いをしているんだろう?


あたし、なにか変なことを言ったりしてたっけ?


「……敦子が元気なら、それでいいや」


由香里が安堵したような、諦めたような声で呟く。


「うん。ごめんね? なにか変な勘違いさせちゃってたみたいで」


あたしは頭をかいて謝る。


心当たりはなくても、友達を心配させたことには変わりない。


「それより、気になってたんだけど」


蒔絵が由香里を見て言った。