記憶シュレッダー

どうしてそんな簡単なことに気がつかなかったんだろう?


なにも、嫌な記憶を引き下げたまま生きていく必要なんてない。


忘れてしまえばいいのだ。


そうすればみんな楽になる。


そう考えて、知らない間に口角を上げて笑っていた。


すぐに自室へ戻り、D判定と書かれた紙を持って戻ってきた。


嫌なことは消しちゃえばいい。


嫌なことは消しちゃえばいい。


嫌なことは消しちゃえばいい。


口の中でブツブツと呟いて、判定用紙をシュレッダーにかける。