記憶シュレッダー

そう思い、ドアを開ける。


部屋の中は真っ暗で、電気を付けても少し薄暗さを残していた。


そして足元に感じる冷気に身震いをする。


もうすぐ真夏だというのに、どうしてこんなに肌寒いんだろう……。


それは自分の部屋では感じない寒気で、あたしは自分の体を抱きしめながら部屋に踏み入れた。


入院道具を準備するために入ったときとなにも変わらない。


もちろん、ひと影なんて見えなかった。


「お祖父ちゃんったら、どこにお人形を隠してるんだろう?」


ありかを突き止めて、電源をオフにするつもりでいた。


じゃないと気になって勉強にならない。


押入れの襖に近づいたその時だった。


不意に心が強く惹かれる感じがして、あたしは立ち止まった。