記憶シュレッダー

☆☆☆

家に帰ってから一人でも、今回は強い寂しさは感じなかった。


お祖父ちゃんはきっともうすぐこの家に戻ってくる。


そう考えた途端、掃除をしておかなきゃ! という気持ちに駆られた。


お祖父ちゃんは奇麗好きだから、入院中ずっと掃除をしていなかったとバレたらきっと怒られてしまう。


そう思うといてもたってもいられなくて、すぐに掃除機をかけ始めた。


リビングもキッチンも廊下もくまなく掃除する。


ふと祖父の部屋の前で立り止まったが、そこはスルーしておくことにした。


着替えを取りに入ったことは仕方なかったけれど、掃除までされたくはないと考えたからだ。


そもそも、祖父の部屋はあたしの部屋よりもよほど奇麗だ。


部屋の掃除を一通り終えてホッとしていたところ、普段はあまり使わないスマホが光っていることに気がついた。


家の中でワイハイに繋がれている時だけ使用できるように、祖父が設定している。