記憶シュレッダー

家の中に戻ると、包丁を選んでバッグにつめる。


そうだ。


返り血を浴びるかもしれないから、着替えも必要だ。


思い出して自室へ引き返し、かさばらない洋服をバッグに入れた。


「これでよし……」


あたしは自分がなにをするのか分かっていた。


ストレス発散のため。


自分の心の平穏のために、犠牲を出そうとしているのだ。


でも、躊躇する気持ちはなかった。


このままの勢いでやってしまおう。


そんな気持ちの方が強かったのだ。


あたしは素早く家を出ると、ひと目につかないように細い路地へと入った。


この路地を奥へ進めば子供たちがいる。