記憶シュレッダー

でもできない。


どれだけ努力しても、気持ちが焦るばかりで成果がでない。


「ダメだよ……。それじゃダメなのに……」


誰かに何かを言われたワケでもないのに、あたしは自分で決めたことにがんじがらめになっていた。


お祖父ちゃんのため。


お祖父ちゃんのため。


お祖父ちゃんのため。


本当は、誰のため?


考えた瞬間、プチンッと糸が切れる音が聞こえた気がした。


途端に子供たちの話し声と笑い声が蘇ってくる。


あたしは無表情になって立ち上がると、階段下の荷物庫を開いた。


中にはガムテープやロープといった日常生活に使うものが保管されている。


あたしはその中からガムテープとロープを選んで取り出し、そして二階へと向かった。


二階の一番奥の部屋には、生前両親が使っていたものが残されている。