そう思いながらドアを開けると、真っ白なベッドに横たわっているお祖父ちゃんがいた。


酸素ボンベを付けて、沢山の管につながれ、所せましと機械が置かれている。


その光景に一瞬目を疑った。


お祖父ちゃんの様子って、こんなのだっけ?


目が覚めたとき、酸素ボンベなどは取り外されていたはずだ。


なにか嫌な予感がして、心臓がドキドキと早鐘を打ち始める。


それでも病室に足を踏みいれて祖父に近づいた。


「お祖父ちゃん?」


声をかけるが、返事はない。


お祖父ちゃんの目はしっかりと閉じられている。


「寝てるの?」


後ろから蒔絵に聞かれて、あたしは曖昧に頷いた。


ただ眠っているだけ……だと思う。


でも、嫌な予感は加速している。