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すでに夜遅い時間だったけれど、浩太は家に帰ることになった。


玄関先で浩太を見送り、自室へと戻る。


今日あたしは帰り道で襲われそうになったらしいけれど、何度思いだそうとしても無理だった。


これがシュレッダーの効果だとしたら本当に恐ろしい。


どれだけ記憶をたどってみても全く思い出せないくらい、奇麗に忘れているのだから。


「あれは悪魔のシュレッダーだったんだ……」


あたしはそう呟いて頭まで布団をかぶり、キツク目を閉じたのだった。