けれど、このままシュレッダーがここにある限り、あたしはきっとまた使ってしまうだろう。


「……わかった。もう捨てちゃおう」


「いいのか?」


「いいよ。それで今までみたいなことが起こらなくなるなら」


もうこれ以上記憶を改ざんするのは嫌だった。


止めたくても止まらないのなら、浩太の言うとおりにするのが正解だ。


「わかった。じゃあ、俺が捨ててくるよ」


浩太はそう言うと、シュレッダーに布をかぶせて家の外へと持って出たのだった。