でも、しばらく傍にいた。



俺だけ独り言のように喋っても、なずなは喋らずにウトウトしてようが。

いろいろ世話したいけど…何にもすることないや。

何にもせずに、ただ黙って傍の椅子に座っている。



そんな状態でも、一緒にいたかった。



そのうち、なずなは本気ですやすやと眠ってしまう。

なずなが眠ってしまおうが、朝までずっと傍にいるつもりだったけど。

しかし、何の連絡もしてないのに、突然忠晴が迎えに来てしまった。…何故?!



『大丈夫だよ?面会出来るようになったら教えるから』



そう菩提さんに諭されて、本日は仕方なくしぶしぶと帰ることになった。

だが、車に乗った途端、どっと疲れてしまい。

家への到着を待たずに、車の中で寝落ちしてしまった。




…何か、夢を見たような気がするけど。

覚えていない。




(………)



翌朝。

目が覚めても、布団の中でしばらくボーッとしていた。



昨日起こったことを、頭の中で少しずつ整理をした。

一悶着もあって、いろいろな真実が判明したけど。



…悩む事も、迷う事もなかった。