そういうことで、みっちょには詫びて。

私と剣軌は飛行機に乗って、総本山のある京都へと向かった。



空港まで迎えに来てもらい、昼過ぎには総本山に到着。

御館様との謁見は、15:00の約束。



謁見の間に通されて、だだっ広い畳の部屋の真ん中に剣軌と二人、正座をして御館様の登場を暫し待つ。



『…話って何だろ』



ふと、呟くが。



『…聞けばわかる。黙って待ってろ』

『………』



あっさりと厳しいお言葉が返ってきた。



…剣軌は、何の話か知ってるんじゃ。



すると、上座の方からバタバタと足音が聞こえる。

来た。

ガラッと襖が開く。



『御館様のお成り!』



剣軌と揃って、両手をついて頭を下げる。

静かに響く足音に、緊張が走った。



『…剣軌、なずな。お久しぶりです。貴方がたの活躍は、海を越えて耳に入っておりましたよ』



女性の低くしゃがれた声が耳に入る。

紛れもなく、御館様の声だ。



『御館様、お目にかかるのはお久しゅう御座います』



そして、剣軌は頭を上げ。

謁見の口上を述べる。