人間は、食糧。

そんな頭があるからか。



(…そうじゃないヤツもいるんだけどな)



…そういや、この色鬼たちは知名度が高い方で、総本山小学校の教科書に載っていたっけ。

みんなでレンジャーのパクりだとかバカにしていた覚えがある。

だなんて昔話を思い出してしまった。



「見たところダメージを負ってるようだが、何故そんなに上から目線なんだ?どの口が言うんだ」

不敵に言い返してみると、案の定、単細胞な脳みそ筋肉魔族はムキになる。

『あぁ?何だと?!…人間のくせに!』

「その人間にやられてんの、そっちだろ」

…こっちは、頭を使って術を選んで戦っているんだ。

悪いけど、筋肉脳みそには負けるつもりなんてない。



『…一思いに串刺しにしてやる!』



簡単に頭に血が昇った単細胞は、手を空に翳して構えた。

すると、その手には獲物が現れる。

…槍だ。

自分の大きさ以上ある、大きな槍。

その槍を軽々と振り回して、こっちに向かってくる。

力押しか?術か?

些細な動き、その流れを見逃さず判断を下す。