ぜんぶ、しらないふり。






「……」

「……」



…なにか話題を振るべきなのだろうか。


日野くんと2人きりになるのは初めてだ───というより、顔を合わせるのさえ、メイナたちと一緒にお昼を一緒に食べた日以来だった。



沈黙が気まずい。
けれど、日野くんは仕事中みたいだし───…




「涼風さん」



沈黙を破るように、日野くんに名前を呼ばれる。
視線を向けると、バチ、と目が合った。




日野 響くん。



生徒会副会長。

“爽やか”と呼ばれる片岡くんと会長の北村くんに比べて落ち着いた雰囲気の男の子。

“クール”が良く似合う。





けれど、私はちょっとだけ苦手。