ぜんぶ、しらないふり。







「佳都ちゃんさ、昼休み生徒会室に来てよ」

「はあ?なんで」

「用があるから」

「私もメイナとお昼ご飯を食べるっていう用事がある」

「じゃあそれ断っといて。俺が先約」

「え、ちょ、」



断りの言葉を聞かずして、片岡くんは「じゃ、お先ー」と言って階段の方に歩いて行ってしまった。


いやいや…横暴が過ぎるでしょ…。

取り残された下駄箱で はあ…とため息をつく───と。



「すっかり贅沢な朝に慣れてるねぇ」


背後からそんな声が聞こえ、振り返るとメイナが笑っていた。