「…片岡くん、」
「ん」
「人が、…誰が見てるかわかんない、よ」
「うん。いーんじゃない」
「…っ、片岡くん」
「イヤなら離れればいいだけだよ」
「…ずるいよ」
「佳都ちゃんもだいぶずりーよ」
「…、」
「佳都ちゃん」
───…好きだよ、
ああ、また逃げられなかった。
…まあ、逃げる気なんて最初からなかったのかもしれないけれど。
きみの甘さに、私はきっとこれから先 何度も捕まってしまうのだろう。
甘いキスが降り注ぐ中、頭の片隅でそんな幸せなことを思った。
fin.
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
読み込み中…